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夏本番直前、肝硬変改善の臨床研究で希望を

今日は夏至、昨日から真夏日が続く。東京は快晴の空。

気温は30度を超えて、これから電力不足の夏をどう乗り切るのか

報道はいろいろなところの取材を放映したりしている。

マスコミは節電しているのだろうか? テレビ局も、交代で

休みをつくってはどうか。視聴者のテレビをつける回数も減るのでは。

ところで、私は高層ビルが乱立し、ギラギラした都心の空を、

いま、病室の縦長でカットされた窓から眺めている。

昨日、肝硬変の治療研究目的で、骨髄細胞を採取する手術をした。

骨髄細胞の中の幹細胞の一部を分離して、また自分の体に戻す治療研究。

数年前にNHKのクローズアップ現代で、肝硬変の患者が、山口大学で

上記の臨床研究を行って、とても改善して自営の自動車工場を元気に

切り盛りしているところが放映された。

もしかして、HIV/HCV重複感染で肝硬変になっている私たちも

その治療が効くのではと、エイズ治療・研究開発センター(ACC)

での臨床研究を要請し、ようやく国の許可が出てトライアルがされた。

私は2症例目で、国立国際医療研究センターの手術室で骨髄細胞採取

が実施された。第1症例目の時も問題なく良い経過できているので、

安心してはいたが、全身麻酔は準備が大変で、また肝硬変への影響も

考慮してか、麻酔科の先生方が慎重の上に慎重を重ねて行われた。

血液内科の先生が骨髄細胞を採取し、それを分離して必要な幹細胞を

体内に戻す方法で、止血管理はもとより多くのスタッフの支えで

無事終了した。山口大学からも先生が上京、手術、分離、輸注と立ち会ってくださった。

期待していた以上にスムーズに採取出来たとかで、これからの

経過を期待している。肝臓の細胞がある程度活性化し、繊維化がほぐ

れてくるとよいなと思いつつ、病棟の窓から外を眺めながらパソコンを

打っている。

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