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[ 新聞記事から目に留まった話題(3) ]

 [新聞整理で、記事の中から目にとまったことを 〈3〉 ]

事務所で保存記事を選択するため、一覧を続けている。

記事の中から、目にとまったことからちょっと考える。
≪過去の反省をもとに安全監視・モラルを整えつつ、
 新たな治療法開発を目指して、未来医療に加速!≫

〈2〉の、医療者のプロ根性なしの嫌なニュースはこのほかにもあったが、


◇新たな治療法への道
再生医療など、新たな治療法開発につながる研究も新聞紙面に登場してい
る。
『「再生医療の実用化 加速」日本経済新聞(2011.10.5)』… ジャパ
ン・ティッシュ・エンジニアリング(J・TEC)が実用化している培養皮膚
「ジェイス」は日本で唯一、国から承認を得て製造・販売されている。大
やけどを負った患者の正常な皮膚の一部を取出し培養、シート状にして患
部に移植するもので、百数十件以上の治療例がある。J・TECは培養皮膚が
表皮水泡症への適応拡大が見込めるとして、12年3月期中に安全性や有効
性を確認する臨床試験(治験)の準備に入る。ヒザ関節の軟骨の培養では
12年3月期に製造・販売の承認を得て、13年3月期から発売する計画。…
バイオベンチャーのリプロセルは医薬品基盤研と共同で、創薬の際の副作
用を検査するiPS細胞由来の肝臓細胞を12年度中に実用化する。亡くなっ
た人の細胞を利用して副作用を検査するのに比べ同じ性質の細胞が大量生
産できるため、新薬開発の精度を高められるという。すでに世界初のiPS
細胞由来の検査用神経細胞、心筋細胞は実用化済み。…バイオベンチャー
のTESホールディングスは歯の土台となる歯槽骨を患者自身の細胞からつ
くる再生医療事業の全国展開を始めた。全国から提携先の歯科医院を募り、
数年後に300-500カ所で実施する体制を目指す。… 神戸のポートアイラ
ンドの先端医療センターで再生医療分野の研究をするグループでは骨髄移
植に頼らない白血病の治療法を開発中。少量の臍帯血から作り出したiPS
細胞をもとに、移植可能な造血幹細胞を大量に作る研究に着手している。
口の中の粘膜を培養して移植する角膜の再生医療などでも臨床研究が進む。

勝手な選択だが、個人的大量の解決につながりそうな話題を拾ってみた。
『「細胞シートで糖尿病根治 マウス実証「膵島」培養し皮下移植 東京
女子医大など」日本経済新聞(2011.10.24)』東京女子医大の大橋一夫特
任准教授と福島県立医大の後藤満一主任教授らは、膵臓の細胞(膵島細胞)
をシート状に培養して移植する新しい糖尿病の治療法を開発した。マウス
の実験で長期間、血糖値を正常に保つことを確認した。膵島細胞をじかに
移植するという治療法よりも効果が高いという。将来、iPS細胞(新型万
能細胞)と組み合せれば、糖尿病を完全に克服する根治療法の実現につな
がるとみている。… 東京女子医大はカナダのアルバータ大とも共同研究
を進めており、ヒトの膵島細胞のシート培養に成功した。今後、動物に移
植して安全性と有効性を確認した上で、臨床応用を目指す。また、患者か
ら採取した膵島細胞を一定量まで増やすのは難しいため、iPS細胞から膵島
細胞を作製し、シート化していくことも検討する。… 日本のほかにカナ
ダや米国、北欧諸国で糖尿病根治を目指し、膵臓の再生医療研究が盛んだ。
*細胞シートの研究では、血友病根治や凝固因子再生、また関節内の滑膜
再生等による機能回復への応用も期待できるのでは。
自分の鼻の神経幹細胞を採取して膵臓への移植治療技術も報告されている。
『「自分の幹細胞で血糖値低下 鼻の奥から採取、膵臓に移植 安全な糖
尿病治療に期待 (産業技術総合研究所らが開発)」毎日新聞(2011.10.7
付)』

『「エイズワクチン 国際組織に開発協力 国内ベンチャー 2013年めど
に治験」日本経済新聞(2011.9.25付)』エイズワクチン開発の国際プロ
ジェクトを、日本のバイオベンチャー企業が後押しする。米国に本部を置
く非営利の国際組織「国際エイズワクチン推進構想(IAVI)]に、ディナ
ベック(茨城県つくば市、長谷川譲社長)が遺伝子導入技術を供与した。
IAVIとともに2012年に米国食品医薬局(FDA)に安全性を確かめる臨床試験
(治験)を申請し、13年に治験を始めたい考え。エイズ予防ワクチンの普
及を目指す。 現在のエイズ治療は、ウイルス感染後に複数の薬剤を併用
するが、高額なために発展途上国の患者では購入が難しい。予防が可能に
なれば、世界で毎日1万2000人といわれる新たな感染者数を減らせる可能
性がある。 ディナベックは遺伝子を組み込む独自技術をエイズワクチン
開発に役立てる。遺伝子の運び手(ベクター)を使い、鼻から投与するタ
イプのワクチンを開発する。 実験ではヒトのエイズ症状に近いサルに接
種を試みたところ、エイズウイルスが感染しやすい粘膜組織で、免疫細胞
が活性化してウイルス感染を防いでいるのを確認できた。 IAVIには、日
本をはじめ世界各国がエイズ予防と治療研究に資金を拠出している。
*バイオベンチャー企業のディナベックは、血友病根治療法を目指して現
在日本で研究して自治医科大学グループによる坂田班でも、研究班に入っ
て協力していただいている。
いる
  

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