先週は、私にとっては心身ともにハードな日程だった。
血液関係の審議会や勉強、医療に関しての話し合い、ACC
(エイズ治療・研究開発センター)のミニ協議、遺族の健康
診断に関わる調査研究事業の詰め、そしてエイズ予防指針見
直しの作業班。その作業班は金曜日、第9回目をもって終了
した。5年毎の見直しだが、エイズを取り巻く環境は変化が
速く5年の間にその都度の評価が出来ていなかったつけは、
今回の作業部会に回った。
しかし、行政の進展は目立ったものがない。最終報告書や見
直し案には医療にかかわる具体的な書き込み、感染者や行政
をサポートするNGOの連携を主とした書き込みが特徴と言
えば特徴だ。
また、検査体制については別項目を立て、感染不安な人の受
検の機会を拡大させる方向性などを打ち出している。男性同
性愛者の個別施策層としての取り組みも各項目により多くの
対応策を入れている。個別施策層と言うと、薬物乱用者の対
応策も入れているが、エイズの基幹病院では増えている現状
に対応は苦慮している。薬物乱用についての国の取り締まり
など、アジア地域でもゆるいと思う。これが、エイズの感染
ルートに乗らないように対策をしてほしい。
医療では、薬害エイズ被害者において今や一番の困難さを現
出しているHCVとの重複感染・合併症の研究や臨床について
書き込み、全身病の院内・院外の医療連携をしっかり実行す
るコーディネーション機能を発揮する看護師等を中核拠点病
院にも配置することが明記された。
コーディネーション機能を発揮する看護師等は、実際はコ
ーディネーターナースを示すもので、ACCで始まり、ブロ
ック拠点病院でも感染者を多く抱える病院で配置されている。
患者主体の医療を展開するためには、治療薬がより良くなり
、今後の長期療養に入るHIV医療でさらに重要さを担って
いく存在となる。
週の始めからは、献血血液による血液製剤の国内自給で、
血友病治療の凝固因子製剤、アルブミン、グロブリンなどの
血漿分画製剤の製造や供給に絡む検討会があったり、ACC
における薬害エイズ被害者の包括治療体制を考えた先駆的医
療への取り組みについて、早急に取り組まなければならない
問題を話し合った。これは計画から既に1年以上が経過し、
取り組み姿勢の遅さ、命軽視とも思われる緩慢さに厚労省上
部にも怒りをぶつけた問題でもある。常にスピードをもち、
鮮度の濃い医療を求めていきます。長崎大学との連携もよう
やく位置づけが決まりました。
研究班・助成事業、今年は就労についてweb調査、患者
の日常健康報告システムの構築、血友病医療情報提供やファ
クトシートをつくり、その反響を今後フォローして具体的な
詰めを協議していた。
薬害HIV訴訟和解後の恒久体格から、その成果の還元に
ついて、特に医療の場面での反映を毎年医療の研修生に説明
をさせてもらっている。HIV医療体制はこの和解によって
構築されていて、経緯やその後の希望なども患者の視点から
話をしている。大方の人が経緯や医療体制の骨子そのものを
知らない。初めて聞いて、薬害エイズのことも含め、理解を
深めてもらった感想をもらっている。
今後も鋭意続けていきたい。