文字の大きさを変更 大 中 小

『 廻るめぐる  柏の木また一年  』

柏の木  また一年

木枯らし一番らしい北風が

門かぶりの柏の枯葉を揺さぶっていく

カラカラと吹きたてられた葉はおいつかない速さで

ずっと向こうの信号の先に行ってしまう。

どうしたものかと柏の木を仰ぐと

風に揺さぶられる葉は

まだまだいっぱい付いている。
 

毎年のことだが、ご近所の迷惑を避けたいと

飛ばされた葉を拾い集める ささやかな抵抗だが

毎年のことだが、ご近所の迷惑を避けたいと
 
飛ばされた葉を拾い集める ささやかな抵抗だが。
 
 
 「つかまえられるなら つかまえてみな」と言いたげに
 
風にのってカラカラと逃げていく


柏の木は、冬の到来に植木屋さんに枝打ちして貰うまで

しっかり付いている枯葉が  何となくみすぼらしい

でも  春になると  初々しい色の若葉が美しい

一雨一雨降るたびに  葉は大きくなり

通りすがりの人たちが

「お柏の葉だわ」  とか  「柏餅の葉ですよね」と

話しかける人など  誇らしくなる時もある

青葉、夏には  大きく育った柏の葉は  日陰を作り

雨宿りにもなり  役立つことを讃えられる

少し困るのは  毛虫の発生  その季節な  早くに見つけて

美味しそうに喰っている枝ごと切り落とす
 

また、秋の到来に  柏の葉はたいして綺麗に紅葉はしない

茂っていた葉は  またカサカサと風音を立て始める

 

<<  「病老介護」が新たな介護の問題に・・・・[ 秋の虫たち、たくさん集まると大きな音色がこだまする ]  >>