自治体でたんの吸引などの医療的ケアが必要な子どもたちの通学支援に向けた実証研究を行うことが新聞に掲載されていた。看護師の人件費などの予算案が可決されたとのことであった。
市内の4人が対象で、3月末までというわずかな期間であるが、医療的ケアの必要な生徒にとっては風穴が開く試みである。医療的ケアに限らず個別対応の必要な特別支援学校の通学が少しでも改善されていくことを期待したい。このことは精神的・肉体的負担を担う家族支援にもつながる。
通学の送迎のために、母親が働けず、低所得世帯になっているケースもあり、障がい児を持つ家庭は、一人親家庭率も高いので深刻である。
移動支援は子どもだけでなく障がい者や高齢者にとっても重要な生活支援のひとつであるが、事業者の数や適応範囲など地域によってばらつきが多い。
薬害被害者も加齢や身体機能の低下で通院や通所で送迎が必要となるケースが増えてくると家族の負担もますます大きくなる。
移動支援は本人だけでなく家族支援の視点からも重要である。