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病気を抱えている人への就労支援に想うこと

親の介護で離職した人を経験を活かして介護の職に就かせるという施策を読んだことがあったが、介護で辛い思いをした人は、また介護をしたいとはなかなかならないと思う。それより介護を通じて、人生を見直すことで視野が広がったり、人に優しくなれたり、という経験を活かすべきではないのか。何かずれているように思う。

疾病対策の中での就労支援も同じことを感じる。

先日も、がんに患ったことで退職されられるケースが多く、がん患者の就労場所を考えろという患者団体からの要請があり、がん対策の委員会で検討するそうだ。

がんに限らず、病気や障がい、妊娠、結婚、出産・・と、仕事に何かしら支障がくるような場合、退職強要されるケースが少なからずあり、社会問題でもある。

がんになったことで退職強要されることについて、何とかしろという主張はよくわかる。ただ、この問題をガン対策の中で医療関係者やガンに関わるアカデミア、関係者で検討するのは変な話である。やはり就労の問題は労働関係の部局が専門であり、労働組合、労働問題の弁護士、アカデミアが中心になって考えるべきではないのかと思ってしまう。こちらも何かずれているように感じる。

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