文字の大きさを変更 大 中 小

『献血運動全国推進大会に出席して 献血者に応える国内自給体制確立を改めて意識』

『献血運動全国推進大会に出席して
 
   献血者に応える国内自給体制確立を改めて意識』
 
毎年、都道府県持ち回りで献血推進運動の意識を高めるための全国大会が開かれて
 
います。
 
52回目となる今年は、7月7日東京での開催でした。日本赤十字社名誉副総裁の
 
皇太子同妃両殿下が出席され、殿下のお言葉や近衛日赤社長の具体的なあいさつで、
 
若年層や30代の献血者の減少から、将来の献血確保のための礎をめざして近年は
 
国挙げて献血推進運動に力を入れていることが強調されました。
 
特に皇太子殿下は今後の高齢者が増えていく中で輸血治療の必要性が増すこと、若
 
い世代の人たちへの献血の理解や普及のための学校での献血セミナーなどを取り上
 
げられた。
 
また、日赤社長からもせっかく献血申し込みひた人が血液比重などで献血できなかっ
 
た方への対応や、若年層への献血思想のアプローチとして学校教育の強化を広めて
 
いくと話されました。
 
 
例年、献血推進に貢献した企業や団体、個人を表彰しています。また、献血推進の
 
ための車や献血車を地元医療関係者の団体や企業が日赤に寄贈しています。今回も
 
東京都医師会・歯科医師会・看護師協会などからも寄贈されています。献血への理
 
解、推進が深まりつつある象徴かと思います。
 
献血推進運動の盛り上がりのある一方で、国民の善意の賜物である献血血液を患者
 
の治療に、医療者や医療機関が最優先で献血血液を輸血や血漿分画製剤として有効
 
利用することが、献血精神・献血思想を生かしていくことになる考えます。
 
献血血液製剤を海外の売血をもとにした血液製剤の値引きや他の薬剤との抱き合わ
 
せ販売と争わせている日本の医療者・医療機関の姿勢は、国民運動を推奨しての献
 
血推進運動と相矛盾します。
 
薬害エイズ事件で献血血液をもとに国内自給をめざすと約束した国の誓いは、被害
 
者をだましてなかったものにしたいのかと思います。薬害エイズ事件以前、献血血
 
液が血友病患者やほかの血液疾患の患者の治療に活かされていなかった、輸血のみ
 
を献血でという考え方を、まさか国や日本赤十字社も考えているとは思えませんが。
 
 
多くの犠牲者を生み出した海外メーカーの、現在反省もない国内自給切り崩し姿勢
 
に、厚生労働省、国が迎合しているとは思えませんし、献血車を盛んに寄贈してい
 
る医師会らの皆さまが、献血製剤を蔑ろにするわけがないと信じています。
 
 
もう一つ気になったのは、主催の厚生労働省や日本赤十字社、開催地の東京都が力
 
を入れて、明治神宮会館の会場は関係者で満席でした。
 
主催者の厚生労働省の挨拶は、大臣政務官の代読でした。本来、皇太子同妃両殿下
 
が出席されての国民運動に、所用を理由に担当大臣欠席とは、挨拶内容も含め献血
 
推進にや国内自給体制を念頭に入れた血液法を蔑ろにしているのかと勘繰りたいく
 
らいでした。まして、東京都知事も不祥事で退任不在の中、国の姿勢としていかが
 
なものかと思ったのはわたくしだけではないと思います。
 

<<  [ 『危ない薬』『飲み続てはいけない薬』週刊誌情報 その真偽は ]『 高い薬価の傾向は、巡りまわって患者の健康保険圧迫のしわよせが 』  >>