薬害HIV訴訟、終結へって本当? いやだな...
- 2011.4.24
- 花摘|薬害HIV感染被害者の今
薬害HIV感染被害訴訟、終結へとの報道があった。
非加熱濃縮血液凝固因子製剤の投与によりHIVウイルスに感染した血友病患者が、
国と製薬会社5社に対して損害賠償を求めて1989年から7年余の裁判闘争をし、
1996年に被告が全面的に責任を認めた和解が成立。
その後、次々に被害者が提訴・和解を経てきた。
しかし、近年は除斥の問題から、
該当する一部被害者について被告製薬会社の1社が和解について認めないとの争いがあり、
和解が長引いていた。
被害患者の病状も悪く、救済につながる和解が急がれていたが、
4月15日、大阪HIV訴訟(大阪地裁)の3人について和解が成立した。
被告側が一人あたり2800万円(負担割合:国が1270万円、被告製薬会社5社が1530万円)支払う。
大阪訴訟は、1989年の提訴以来、547人、全ての和解が成立し終結したことになるという。
なお、東京HIV訴訟(東京地裁)では、被害患者1人が係争中
にあるが、近々和解が成立する見通し。
この被害患者の和解が成立すれば、東京HIV訴訟も終結する
ことになるというが、腑に落ちない。
これらの終結で、薬害HIV訴訟の裁判所の担当部は閉じる
ことになってしまう。
今年、3月26日、薬害エイズ裁判和解15周年記念集会を東京で開催した。
15年経っても、被害患者の命は、毎年10人以上が消されている。
和解で約束された被害者の命を失わせないという、
国が責任をもって行う原状回復医療は実効性が薄い。
若い30-40代の患者が亡くなりその遺族が増え続けている。
こんな現状、法的手続き上と言うが、
終結があるのだろうかと内心大いに疑問がある。
被害をうけると、生涯叫び続けなければならない、
当事者の怒りは決して消えない。
そうした中で、よりよく生き続けるエネルギー、
本当にアクセルを踏み続けていかなければならない。