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薬害HIV訴訟、終結へって本当? いやだな...

薬害HIV感染被害訴訟、終結へとの報道があった。

非加熱濃縮血液凝固因子製剤の投与によりHIVウイルスに感染した血友病患者が、

国と製薬会社5社に対して損害賠償を求めて1989年から7年余の裁判闘争をし、

1996年に被告が全面的に責任を認めた和解が成立。

その後、次々に被害者が提訴・和解を経てきた。

 

しかし、近年は除斥の問題から、

該当する一部被害者について被告製薬会社の1社が和解について認めないとの争いがあり、

和解が長引いていた。

被害患者の病状も悪く、救済につながる和解が急がれていたが、

415日、大阪HIV訴訟(大阪地裁)の3人について和解が成立した。

被告側が一人あたり2800万円(負担割合:国が1270万円、被告製薬会社5社が1530万円)支払う。

大阪訴訟は、1989年の提訴以来、547人、全ての和解が成立し終結したことになるという。

 

なお、東京HIV訴訟(東京地裁)では、被害患者1人が係争中

にあるが、近々和解が成立する見通し。

この被害患者の和解が成立すれば、東京HIV訴訟も終結する

ことになるというが、腑に落ちない。

 

これらの終結で、薬害HIV訴訟の裁判所の担当部は閉じる

ことになってしまう。

 

今年、326日、薬害エイズ裁判和解15周年記念集会を東京で開催した。

15年経っても、被害患者の命は、毎年10人以上が消されている。

和解で約束された被害者の命を失わせないという、

国が責任をもって行う原状回復医療は実効性が薄い。

若い30-40代の患者が亡くなりその遺族が増え続けている。

こんな現状、法的手続き上と言うが、

終結があるのだろうかと内心大いに疑問がある。

 

被害をうけると、生涯叫び続けなければならない、

当事者の怒りは決して消えない。

そうした中で、よりよく生き続けるエネルギー、

本当にアクセルを踏み続けていかなければならない。

 

 

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