中秋の名月、どうしても吠えたい
- 2010.9.26
- 花摘|薬害HIV感染被害者の今
9月22日、仲秋の名月
穏やかな観月の夜を迎える。
今日の昼は、気分が荒れていた。
相談のケース検討で、どうしてもあげられない苛立ち、
もっと生きることに欲張れよ、
選択はもう洗濯されて一つしか無いのだから。
HIVスカラシップ委員会、患者参加型医療の実践だが、
こんな良いことやっているのに金が集まらないし、多の要素が入る。
もっと純粋にHIVに絞ってみようよ言いたいが、
口が遅いため伝えられなかった。
死ぬ3日前まではこんな元気だったと、病院のベッドに横たわる姿が、
妻の携帯に写っている。
思っていたよりしっかりしている
片腕、片足、肺が一個になっても、何としても生き抜きたい。
それが、モルヒネを投与すると言われて、がたがたと‥‥。
どうして、信じられないと涙が落ち続ける。
肝癌、白血病、大腸癌、直腸癌、肺癌とこれだけの闘病、
凄いと。もしかして闘いながらももっと生き続ける人と、
私も、希望を抱いていた。
その彼の四十九日が過ぎましたと奥さんの報告。
彼女は、夫の両親や兄弟のために相続すべき財産を放棄したと言う。
よく有がちな、被害者の妻の弱い立場の象徴。
「うおーっ」と、満月に向きあい、
悲しみ、やるせなさ、怒りを思いっきり込め
吠え立てた。