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[ 12月に入る  エイズ30年 日本エイズ学会に行って感じたこと 日本のエイズ対策の行方は ]

∞今日から、12月。1日は「AIDSデー」。エイズ、30年 新たな方向打ち出しへ∞

11月30日から新宿・センチュリーファイアットHで日本エイズ学術集会、開催。
今年もはばたき福祉事業団、ぷれいす東京、ジャンプ+の3団体主催の「日本エイズ学会
スカラシップ」のシンポジウムやや、はばたき福祉事業団からの研究報告も数題発表する。

エイズが注目されてから30年。私たちは30年の経緯を考えると、30年の重しは大き
い節目。世界は大きく取り上げられていて、これまでの歴史や、これからの課題、エイズ
対策の目標が掲げられている。
日本はどうだろう、厚生労働省、エイズ学会、マスコミさえも大きな話題として取り上げ
ていない。
やはり、「治癒を目指して」と目標を定めて、国挙げての対策を実行してもらいたい。
抗HIV薬の副作用、副作用の少ない薬が発達してきても、患者は耐性が出来ないのか、飲み
続けられるのか。抗HIV薬の副作用やHIVによる合併症の発症は、ますます複雑な様相をき
たしている。今後、HIVによる早期老化、循環器の病気発症、肝炎のからむ重複感染による
病の増悪化など。たくさんの悪化要因が続々出てくると思うが、迅速な対応や研究成果が
結び付くよう、全力を尽くすことが望まれる。本当に生存率を高めるために。

スカラシップのシンポジュウムは、こと改訂されたエイズ予防指針について討議した。
国の気迫のなさをNGOに責務を転嫁している。日本の問題として、生命倫理法や基本的人権
など、人を第一に考えた法文が提示されないなど、財政の悪化もあるが投入すべきタイミ
ングを常に逸ししているなど、コメントも後ろ向きに成りがち。
しかし、生き抜くためには、前進、前進にエネルギーを注ぐことが大切。

次の10年、どんな成果が出ているだろうか。
ワクチンの実用化。より効果的な新薬の出現、この疾患、早く治癒に向う進路を切りたい。

ところで、12月に入り、冬を改めて体感する日でもあった。
リポジストロフィーが進んだ患者は、脂肪が削がれ、棒のようになってくる四肢は寒さを
強く感じる。

節電をして、暖房も制限しながら、脱原発に努力を始めている。個人の努力の積み上げは
きっと優しいエネルギーの普及の支えとなると信じる。ところが、今日のある新聞紙面を
読むと、電力総連は脱原発政策を牽制するため、民主党にたくさん政治献金していると言
う。自民党が財界から政治献金を受けていることを、政策を財界寄りにしていると批判し
ていたのは、誰だったのだろうか。まるで変化なし、安全で安心できる世の中に逆行する
エネルギーを注入しているのにはあっけにとられた。

やはり、市民感覚の変革が必要だ。

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